オーストラリアのR&Bバンド「daste.」を擁するCallum MacDonaldが、ソロプロジェクト「Monsieur Mellow」を始動。デビュー曲「Paris Strut」の配信がスタートした。
daste.を飛び出した先にあったもの
daste.はオーストラリアを拠点に活動するR&B/ソウルバンドで、国内外で高い評価を受けてきた。そのバンドの中心人物であるマクドナルドが、なぜ今、ソロへと踏み出したのか。
きっかけはヨーロッパツアーだった。
daste.としてUKとEUを巡るツアーを終えた彼は、旅先で出会ったさまざまな音楽——カリブ、レゲエ、ディスコ、ファンク——に深く影響を受ける。「バンドの枠を超えた音楽の方向性が、初めてはっきりと見えた」と彼は振り返る。長年温めてきたサウンドへの衝動が、ついに形になる瞬間だった。こうして生まれたのが、Monsieur Mellowというソロプロジェクトである。
「Paris Strut」——パリの街を歩く、あの感覚
曲のタイトルが示すとおり、この楽曲はパリをぶらつく体験から生まれている。観光名所を駆け足で巡るような旅ではなく、目的もなく石畳を歩き、カフェの前を通り過ぎ、知らない路地に迷い込む——そんな、自信に満ちた、でも少しも気負いのない闊歩の感覚。
それが、そのまま音になった。
サウンドはジャズハウスをベースに、ファンク、ディスコ、レゲエ、カリブ海の要素を自然に折り混ぜた構成だ。難しいことは何もない。ただ、心地よい。温かみがあって、動きがあって、本能的なグルーヴが体に響いてくる——そういうトラックに仕上がっている。
サンプルとグルーヴの魔法
「Paris Strut」のサウンドを特徴づけているのが、フランスのアーティストParbleuによる楽曲「Pas de Saints Au Paradis」から採取されたアカペラサンプルだ。
マクドナルドはこのサンプルを細かくカットし、控えめなドラム、柔らかなパッド、ギター、ベースの上に丁寧に織り込んでいった。各要素が互いに干渉しながら響き合い、まるで一室に集まったミュージシャンが同じ空気を吸いながら演奏しているような、生々しいアンサンブル感を生み出している。作り込みすぎていない。その「余白」こそが、このトラックの最大の魅力だ。
プロデュース、ミキシング、アートワーク、ビジュアルまでをマクドナルド自身が手がけ、マスタリングはPaul Blakeyが担当。すべてにわたって、彼の美学が一貫して貫かれている。
完璧さよりも、フィーリング
Monsieur Mellowというプロジェクトについて、マクドナルドはこう語る。「本能、世界の多様な影響、そして粗削りで未完成な感覚を持つグルーヴ重視の音楽を作ることを目指している」。
これは、単なる「バンド活動の合間のソロ作品」ではない。
洗練よりもグルーヴ、完璧さよりもフィーリング、そして計算よりも本能——そういう価値観が、この一曲に凝縮されている。daste.でのR&Bサウンドとは異なる、よりルーツ志向でジャンルレスな音楽的自由が、Monsieur Mellowには宿っている。
また、「Paris Strut」はすでに完成済みのEPのリードシングルという位置づけでもある。つまり、この曲は単なる始まりに過ぎない。これから続く作品への期待は、自然と高まる。
グルーヴを愛するすべての人へ
Khruangbin、Parcels、あるいはEarth, Wind & Fireを愛聴しているような音楽ファンなら、きっと「Paris Strut」の世界観にすぐ馴染めるはずだ。国籍やジャンルを軽やかに越えた、大人のグルーヴミュージック。それがMonsieur Mellowの出発点である。
新しいアーティストとの出会いは、いつも突然やってくる。
「Paris Strut」は、そんな出会いにふさわしい一曲だ。ぜひ、聴いてみてほしい。
楽曲情報
Monsieur Mellow「Paris Strut」
配信中
ストリーミング:
https://bfan.link/paris-strut
SNS:
https://linktr.ee/monsieurmellow
クレジット
- 作曲: Callum MacDonald & Parbleu
- プロデュース: Callum MacDonald
- ミックス: Callum MacDonald
- マスタリング: Paul Blakey
- アートワーク: Callum MacDonald
- ビジュアル: Callum MacDonald & Lauren Whitehill
- 写真: Lauren Whitehill



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