Lady Wray(レディ・レイ)が、自身4作目となる最新アルバム『Cover Girl』を2025年9月25日リリース!
1998年にNicole Wray名義でR&Bデビューし、Billboard Hot 100で全米5位を獲得した彼女が、ゴスペルのルーツへと立ち返りながら、キャリア最高峰のサウンドを完成させた作品です。ソウル、ディスコ、ヒップホップ、そしてゴスペルを自在に行き来する今作は、2025年のR&Bシーンを代表する1枚となるでしょう。
ゴスペルの原点回帰が生んだ自由で情熱的なサウンド
『Cover Girl』は、前作『Piece of Me』(2022)から約3年ぶりとなるフルアルバム。プロデューサーのLeon Michels(Sharon Jones & the Dap-Kings、Lee Fields & The Expressions)と再びタッグを組み、アナログ質感あふれるソウルサウンドをさらに進化させています。
Lady Wrayはペンテコステ派バプテスト教会で育ち、ゴスペルの手拍子や高揚感を楽曲に落とし込みながら、ファンクやヒップホップをミックス。ヴィンテージな温かさと現代的なグルーヴが同居するトラック群は、懐かしくも新しい響きを放ちます。
オープニングを飾る「My Best Step」は、愛するパートナーへの誓いと未来への希望を重ねた60年代風ソウルナンバー。続く「You’re Gonna Win」はディスコファンク調の祝祭的アンセムで、ゴスペル風コーラスと手拍子がリスナーをフロアに誘います。
タイトル曲「Cover Girl」では、社会の美の基準に縛られず“自分自身を愛する”メッセージを、ゴスペル由来の力強い歌声で届けます。ピアノだけをバックに歌い上げるレディのボーカルは圧巻で、聴く者に自己肯定の勇気を与えてくれるでしょう。
家族・愛・自己肯定が紡ぐ11曲の物語
本作の魅力は、恋愛だけでなく母として、妻として、そして一人の女性としての成長が繊細に描かれている点です。
「Hard Times」では愛を貫いた先の喜びを、ディスコフレーバーのグルーヴに乗せて歌い、「Where Could I Be」では自己を見失った苦悩を赤裸々に告白。終盤の「Higher」では娘に向けた人生のアドバイスを力強く歌い、「Calm」では神への祈りと内なる平安を求めるラストで静かに幕を閉じます。
アルバム全体を通して、Lady Wrayは愛と自己愛、苦悩と解放という対照的なテーマを往来。ソウルフルなボーカルと緻密なプロダクションが、そのストーリーを鮮やかに彩ります。
Lady Wrayが示す“本物”のキャリアと希望
19歳でMissy Elliottの秘蔵っ子としてデビューし、数々のレーベル移籍や作品のお蔵入りを経験してきたLady Wray。長い音楽人生を経て辿り着いた『Cover Girl』には、「楽しむために歌う」という原点と、試練を乗り越えてきた彼女だからこその説得力が詰まっています。
「偽りは通用しない。私はこれからもステージに立ち続ける」と語るその姿は、同世代のリスナーに勇気を与えるに違いありません。
まとめ:2025年必聴のソウル/R&Bアルバム
『Cover Girl』は、クラシックソウルの黄金期を想起させながら、現代的なR&B/ヒップホップのエッセンスも併せ持つハイブリッド・ソウルアルバム。
ゴスペルの熱量、母としての優しさ、そして女性としての自己肯定を一枚に凝縮したこの作品は、Lady Wrayが“本当の自分”を解き放つ瞬間を刻んだ決定盤です。
ソウルやR&Bファンはもちろん、自己肯定や自分らしさを取り戻したいすべての人におすすめしたいアルバム。
2025年の音楽シーンを語るうえで、『Cover Girl』は絶対に外せない1枚となるでしょう。
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