Jaleesa、待望のデビュー作『Sodalite』
シンガーソングライター、Jaleesaが10月3日にデビューアルバム『Sodalite』をリリースしました。
タイトルの“ソーダライト”は「明晰さ・真実・内なる平和」を象徴する天然石。その名の通り、本作は“誠実さ”と“癒し”を軸にした全編を通して、聴く人の心に寄り添うような作品です。
滑らかなソウルアレンジと温かなボーカルで、Jaleesaは“自分らしく生きること”や“ありのままを受け入れること”を静かに語りかけます。
『Sodalite』に込められたテーマ――「真実」と「癒し」
アルバム『Sodalite』は、リスナーが“自分を偽らずに生きる勇気”を見つけるための音楽として構築されています。
“人生の困難を隠すのではなく、恐れや愛、希望を抱きしめて生きる”というメッセージが全体を貫いており、Jaleesaの率直な言葉と優しい声がそのテーマをより深く伝えています。
彼女が目指したのは、聴く人が「自分は一人ではない」と感じられる空間。シンプルながらも誠実な表現が、穏やかな共感を生み出しています。
楽曲構成と印象的なトラックたち
「Woman」――力強さと祈りのマントラ
アルバムの幕開けを飾る「Woman」は、骨格のようにシンプルな歌詞が、Jaleesaの多重コーラスによって“祈り”のような力を帯びるナンバー。
“真実の中にこそ強さがある”というアルバムの精神を象徴する楽曲です。
「Confinement」――心の束縛からの解放
「Confinement」では、光をモチーフに“心を閉ざすこと”と“愛を受け入れること”の間で揺れる姿を描きます。繊細なハーモニーと柔らかなビートが、聴く人を包み込むように響きます。
「Black Jade」――痛みと向き合う力
本作の中心的な1曲「Black Jade」は、社会的な不条理や人間の尊厳を問う強烈なメッセージソング。
「Blue lights, Black lives… White Lies」というリフレインが、心に深く刻まれます。Jaleesaが“対話”と“挑戦”の両方を音楽で表現した重要な瞬間です。
「An Ode to My Hair」――自己愛の讃歌
短いインタールード「An Ode to My Hair」は、肌や髪、メラニンなど“自分の存在を愛する”ことを喜びとして歌い上げる一曲。軽やかなリズムがアルバムに温もりを添えます。
「Crystal Tears」――静かな癒しの時間
「Crystal Tears」は、穏やかな旋律にのせて“あなたは愛されている”と繰り返し語りかける楽曲。
その優しい声の余韻が、アルバム全体のテーマである「癒し」を最も体現しています。
サウンドとボーカル表現の魅力
『Sodalite』の魅力は、華美さよりも親密さを重んじるサウンドメイクにあります。
レトロなソウルの温もりをベースに、柔らかなストリングスやアコースティックな質感を取り入れた編曲が心地よく広がります。
Jaleesaのボーカルは、力強さと繊細さのバランスが見事。大きく歌い上げるよりも“寄り添うように語る”ことで、メッセージの真実味を高めています。
その声は、リスナーにとっての“安心できる場所”として響き続けます。
総評――Jaleesa『Sodalite』が描く、誠実なはじまり
『Sodalite』は、Jaleesaが自らの声と向き合いながら“誠実に生きること”を提示したデビュー作です。
彼女の歌は完璧さを求めるものではなく、むしろ“未完成なままでも美しい”というメッセージを伝えます。
透明感と温かさを兼ね備えたサウンド、そして率直な言葉が紡ぐこのアルバムは、聴く人に深い安心感と静かな勇気を与えてくれるでしょう。
Jaleesa『Sodalite』は、心の奥に静かに灯る“真実の光”を感じさせる一枚です。
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