長くてゆったりとした夏の日々。2025年の夏は、これまでの10年で最も“穏やかで内省的”なサマーソングに彩られました。Spotifyが毎年発表する「Songs of Summer」では、今年もただ1曲ではなく、世界のリスナーを象徴するトップ5曲が公開されています。
日本では9月に入っても暑い日が続きますが、そんな残暑に寄り添う音楽としても、このサマーソングたちはぴったり。ストリーミングデータ、文化的インパクト、編集部の視点を掛け合わせて選ばれた5曲は、まさに2025年の夏を象徴するサウンドトラックといえるでしょう。
2025年夏のヒットソングTOP5
(アーティスト名のアルファベット順)
「Ordinary」|Alex Warren
最も多くストリーミングされた今年のサマーソング。妻へのラブレターとして書かれたこの楽曲は、結婚式やお祝いの場でも多く流れ、世界中をロマンティックなムードに包みました。
ピークストリーミング日:6月12日(シングル「On My Mind」をティーザー公開した翌日)
「Shake It To The Max (FLY) – Remix」|MOLIY, Silent Addy, Skillibeng, Shenseea
夏のムードが落ち着いていた中で、一際エネルギッシュな存在感を放ったダンスホール・アンセム。カーニバルやパーティーを盛り上げ、45カ国以上のSpotifyチャートにランクイン。トリニダード・トバゴでは堂々の1位を記録しました。
「Love Me Not」|Ravyn Lenae
2024年リリースのアルバム『Bird’s Eye』から生まれた1曲。黄昏時のようなサウンドと、恋の不安を描くリリックが共感を呼び、彼女はついに国際的なブレイクを果たしました。
キャリアの節目:7月18日、初のBillboard Hot 100トップ10入り&Spotify主催イベントでのヘッドライナー出演。
「Manchild」|Sabrina Carpenter
昨年の大ヒット「Espresso」に続き、2年連続で夏の顔となったサブリナ。今回の楽曲は鋭さとユーモアを兼ね備え、ポップスターとしての地位を確かなものにしました。
チャート記録:6月5日のリリース以降、Spotify米国デイリーチャートで25日連続1位。
「back to friends」|sombr
意外な形で世界中の心をつかんだのが、このシンプルかつエモーショナルな1曲。ストリップド・バックなプロダクションと切実な歌詞が支持され、月間リスナーは年初の800万人から5400万人へ急増。
ピークストリーミング日:8月8日(過去最高記録を更新)。
2025年の夏を象徴する“静かな熱狂”
今年のサマーソングは「ダンスフロアを揺らす音楽」よりも、「感情に寄り添う音楽」が主役。Alex Warrenやsombrといった新星が台頭する一方、Sabrina Carpenterのように継続的にヒットを生む実力派も存在感を示しました。
グローバルな広がりを見せたMOLIYらのダンスホールや、Ravyn Lenaeのソウルフルなグルーヴが加わることで、パーソナルかつ国際的なプレイリストが完成。リスナーが求める「自分だけのサマーサウンド」が反映された年となりました。
まとめ|Spotifyが映し出した2025年のサマーサウンド
2025年の夏を彩ったSpotifyのトップ5曲は、静けさの中に熱を秘めた楽曲たち。ラブソング、内省的なバラード、そして祝祭的なダンスホール。それぞれのスタイルが、世界中のリスナーの“夏の記憶”に刻まれています。
秋が訪れる前に、このプレイリストを再生して余韻を味わってみてはいかがでしょうか。

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