Nawooとは──「今」という名前のバンド
Nawoo(나우) は、韓国で活動する3人組のオルタナティブR&Bポップバンドだ。バンド名は「今、現在」を意味する“Now”の洒落で、その名前の通り「いまこの瞬間の感情と物語を音楽として記録する」というコンセプを掲げている。
メンバーは김제이(キム・ジェイ)、모경민(モ・ギョンミン)、양진영(ヤン・ジニョン)の3人。公式プロフィールには、メンバ実際の関係性から生まれた感情──ときめきや孤独、揺らぎといった複雑な感情を、加減なく音楽で表現するバンドだと記されている。完成されたメッセを届けることより、その時々の感情をそのまま記録し、Nawooだけの音楽的な「肌理(きめ)」を育てていくというスタンスだ。
デビューEP『Now』──2025年、韓国のインディシーンに現れた
Nawooの音楽的な歩みは、2022年のデジタルシングル「Sky of Sea」から始まる。その後2024年に「difference (feat. Kim Junseo)」をリリースし、そして2025年、待望のデビューEP『Now』を発表した。
韓国のインディ音楽メディア『Korean Indie』が選ぶ「Best of 2025」では、ライターのJanis氏がこのEPを年間ベストに挙げ、「2025年の終わり頃にデビューEP『Now』で出会った、そして出会えて本当に良かった」と絶賛。バンド名とEPタイトルを重ね、「聴き手に“まさにその瞬間”の物語を届けたい」というNawooのコンセプを見事に体現した作品だと評している。
楽曲レビュー──「Kayajam」「Up to you」「Fade Out」「Panorama」
『Now』に収録された楽曲は、それぞれが独立した「一つの瞬間」として輝いている。Janis氏のレビューから、各曲の表情を紐解いてみこう。
- 「Kayajam」──シックなベースラインが印象的。バンドの都会的な手触りを最初に伝してくれる一曲
- 「Up to you」──まるで天上のようなハーモニーが広がる。3人組ならではのヴォーカルワークが際立つ
- 「Fade Out」──ノスタルジックなギターが主役。過去の感情をそっと手放すような余韻を残す
- 「Panorama (Feat. Hwihwa)」──ゲストのHwihwaを迎えたコラボ曲。インストの豊かなテクスチャーが、楽曲に奥行きを与えている
「どの曲も本当にそれぞれの瞬間を生きている」──このレビューの言葉が、『Now』という作品の本質を言い当てているだろう。
最新作『JAM SERIES』──2026年の新たな章
2026年6月29日、Nawooはシングル『JAM SERIES』をリリースした。収録されたのは「Pistachio Jam」「Kayajam」「Butter Groove」の3曲。ピスタチオ、カヤジャム、バターという「ジャム」の味わいをテーマに、それぞれ異なる色と味わいを持つ楽曲が並んでいる。
「Kayajam」は『Now』収録曲と同名だが、シリーズとして再解釈された新しい表情を見せている。Apple Musicのトップソングには「Butter Groove」「Pistachio Jam」がランクインし、バンドはこのシリーズでさらにリスナーを拡大している。
なぜ今、Nawooなのか
韓国インディシーンでは近年、R&Bを軸にジャンルの垣rootを越えて活動する若手アーティストが次々と登場している。そんな中でNawooの立ち位置は明確だ。──「今」という名前を背負い、その瞬間の感情を偽りなく記録するという、極めてシンプルで、だからこそ強いコンセプを持っている。
Spotifyの月間リスナーはまだ100人台の規模だが、デビューEPから1年足らずで年間ベストに選ばれ、続くシングルで着実に存在感を高めている。この「今」を鳴らし続ける3人組が、これからどこまでその音を広めていくのか。注目しない手はない。
まとめ
- Nawoo(나우) は韓国・ソウルを拠点にする3人組オルタナティブR&Bポップバンド
- バンド名は「Now」の洒落で、「今この瞬間の感情を音楽で記録する」がコンセプ
- 2022年「Sky of Sea」で活動開始、2025年にデビューEP『Now』を発表し韓国インディシーンの年間ベストに選出
- 2026年6月にはシングル『JAM SERIES』をリリースし、新たなフェーズへ
「今」を音楽にするという、シンプルにして稀有な約束。Nawooの音は、聴く者の現在(いま)にそっと寄り添ってくれるはずだ。


