Celeste、セカンドアルバム『Woman Of Faces』で示す新たな決意─「男性に傷つけられた物語」からの脱却

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Photo from Celeste's Instagram

ブライトン出身のシンガーソングライター、Celeste(セレステ)が、2025年11月14日にセカンドアルバム『Woman Of Faces』をリリース!

デビュー作『Not Your Muse』から約4年、彼女は音楽業界の圧力に屈することなく、自らの信念を貫いた作品を世に送り出そうとしています。

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セカンドアルバム『Woman Of Faces』─ 大胆で力強い進化

2021年1月にリリースされたデビューアルバム『Not Your Muse』は、パンデミックの影響でライブ演奏ができないままのリリースとなりました。

その1年前、CelesteはBBCのSound of 2020で1位を獲得し、BRITsのRising Star賞も受賞。テレビ出演を中心にオーディエンスを構築してきた彼女ですが、今回は英国各地の小規模な会場で『Woman Of Faces』を披露し、リアルタイムで観客の反応を感じ取っています。

「ライブで演奏するたびに、本当の自分がより見えてくる気がする」とCelesteは語ります。特にタイトル曲「Woman Of Faces」は、女性として社会から多様な役割を期待されることへの葛藤を描いた楽曲で、観客からの反応も上々とのこと。

壮大なバラードから力強いメッセージソングまで

『Woman Of Faces』には、女性アーティストとしての挑戦を描いた壮大なシネマティックバラード「On With The Show」やライザ・ミネリにインスパイアされたタイトル曲、そして「Time Will Tell」「This Is Who I Am」といったエンパワーメントを込めたソウルフルな楽曲を収録。デビュー作よりも大胆で力強いサウンドが特徴です。

中でも注目すべきは、テクノロジーの弊害を痛烈に批判したエレクトロナンバー「Could Be Machine」。この曲は、SNS上でアーティストが受ける「微妙に攻撃的なコミュニケーション」から着想を得たそう。Celesteは実際に、複数のアカウントを作成して嫌がらせを繰り返すトロールに悩まされたことや、元恋人から数ヶ月間にわたり毎日スマートフォンを通じて嫌がらせを受けた時期もあったと明かしています。

「人生の多くがスマートフォンの中に存在しているから、どう対処すればいいのか分からない」と彼女は語ります。ライブバージョンの「Could Be Machine」は、アルバム収録版よりもさらに「鋭い」仕上がりに。

レーベルとの衝突─アーティストの自主性を守る戦い

『Woman Of Faces』の制作過程は、必ずしも順風満帆ではありませんでした。10月23日、CelesteはInstagramのストーリーズで、所属レーベルのPolydorから「アルバムへのサポートがほとんどない」と訴え、特定の2曲をトラックリストに入れなければ契約を打ち切ると脅されたことを明らかに。

当初、Celesteはロンドン・コンテンポラリー・オーケストラのRobert Amesによるストリングスアレンジを採用していましたが、プロデューサーのJeff Bhaskerは長年のパートナーであるアレンジャーRosie Danversの起用を主張。結果的にRobert Amesのアレンジは使用されませんでした。Celesteは「アーティストは自己批判的で、自分が伝えようとしていることの細部にとても敏感になる」と振り返りました。

グラミー賞受賞プロデューサーのJeff Bhaskerは、Harry StylesやLana Del Reyとも仕事をしてきた実績を持ちます。Rosie Danversの仕事を尊重しつつも、Celesteは自身のビジョンを守ることの難しさを感じていました。

「男性に傷つけられた物語」からの解放

Celesteは、音楽業界が女性アーティストに対して「従属的な物語」や「悲劇の繰り返し」を強いていると指摘。「女性が永遠に破滅と失恋について歌い続けるという状態から抜け出すのは本当に難しい」と彼女は語ります。

その背景には、若手女性アーティストが必ずといっていいほど男性ソングライターとペアを組まされ、彼らが前世代の男性たちから学んだスタジオの慣習を押し付けられる構造があるといいます。「あなたはただの歌い手で、男性ソングライターが作ったメッセージを届ける存在だという先入観がある。彼らがあなたをスターにしてくれる、なぜなら人々が何を求めているか知っているから──という考え方です」

Celesteは、「男性の愛を求めたり、男性の足元でボロボロになる物語は、まったくエンパワーメントにならない」と断言。しかし、業界で権力を持つ人々の多くは依然としてこうしたイデオロギーに固執しており、女性アーティストの商業的価値を「セクシーだけど、男性の精神に対して強烈すぎず挑戦的でないもの」として捉えているそう。

多様な音楽性への挑戦─未発表曲にはSiouxsie and the Banshees的要素も

デビューアルバムでラジオフレンドリーなシングル「Stop This Flame」が大きな注目を集めたが、Celesteはこの曲をアルバムのお気に入りには挙げていませんでした。Pelotonの広告やSky Sportsのプレミアリーグ中継にも使用されたこの楽曲は、現在ではSpotifyで最も再生されている「Strange」に「追い抜かれた」とのこと。

「『Stop This Flame』がもたらした看板を壊すのに時間がかかった」とCelesteは振り返ります。「多くの労力を注ぎ込まれて聴かれるようになった曲は、特定の層のもとに届く。そして自然と、他の楽曲は別の層のもとに届く」。彼女にとって、「Strange」こそが新アルバムを構築する上でより「本物」の基準点でした。

2025年1月には、Death In Vegasのゴスロニカトラック「Dirge」をサンプリングしたオルタナティブロック調の「Everyday」をリリース。『Woman Of Faces』には収録されていませんが、Celesteは「同じエネルギーを持つデモがたくさんある」と明かしています。中にはSiouxsie and the Bansheesの影響を受けた未発表曲もあるそう。

「メジャーレーベルのアルバムサイクルは、その瞬間の自分を見せることを必ずしも許してくれない」と彼女は語ります。しかし最近レーベルと交わした会話により、状況が変わる可能性もあるとのこと。

成功の定義を再考─真実性とリスクを恐れない姿勢

18歳の時、Celesteは共感できないミュージシャンとの仕事を条件としたレコード契約を拒否しました。その4年後の2016年、Lily AllenのBank Holiday Recordsと契約し、ネオソウル調のデビューシングル「Daydreaming」をリリース。翌年の『The Milk & The Honey』EPとロンドンのLaylowでの1ヶ月にわたるレジデンシー公演で話題を集め、2018年にメジャーレーベルPolydorと契約しました。

デビューアルバム『Not Your Muse』は2021年1月に全英1位を獲得。2ヶ月後には映画『シカゴ7裁判』のために共作・録音した「Hear My Voice」でアカデミー賞にノミネートされました。

Celesteは今、成功の尺度を見直しています。「世界で最も偉大なシンガーの一人になりたいとずっと思ってきた。でも同時に、自分の価値観に忠実であることをサポートしてくれる人々が必要です」と語ります。「今、自分に言い聞かせているのは、自分の中にあるものを認識し、リスクを取ることを恐れないということ」

まとめ─Celesteが切り拓く新たな道

セカンドアルバム『Woman Of Faces』は、Celesteが音楽業界の慣習や性差別的な構造に真っ向から立ち向かった作品。「Time Will Tell」をはじめとするエンパワーメントソングは、女性アーティストが「悲劇の物語」に縛られることなく、自分自身の声で語ることの重要性を示しています。

ライブパフォーマンスを通じて本当の自分を表現し、レーベルの圧力に屈せず自らの芸術的ビジョンを守り続けるCeleste。彼女の挑戦は、音楽業界全体に変化を促すメッセージとなることでしょう。

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