音楽史に燦然と輝く金字塔、マイケル・ジャクソンのアルバム『スリラー』が2022年に40周年を迎えました。音楽はもちろん、ダンス、ミュージックビデオに革命をもたらしたこの伝説的アルバムの誕生秘話と、その立役者であるプロデューサー、クインシー・ジョーンズの功績に迫ります。
数字で見るアルバム『スリラー』の偉業
- 世界累計セールス:1億枚以上
- グラミー賞受賞:8部門
- ビルボードチャートTop10入り:7曲
- ギネス記録:「世界で最も売れたアルバム」として認定
革新的プロデューサー、クインシー・ジョーンズの手腕
業界では「Q」(キュー)の愛称で親しまれたクインシー・ジョーンズは、このアルバムで彼の真骨頂ともいえる革新的なプロデュース手法を遺憾なく発揮しました。
ジョーンズの特筆すべき手腕は、複雑な音楽構造を持ちながらも、聴き手を魅了する要素―美しいメロディ、強烈なグルーヴ感、独創的なアレンジ―を絶妙なバランスで織り込んでいく手法にあります。この哲学はアルバム『スリラー』の全編を通じて貫かれています。
アルバム『スリラー』収録の伝説の楽曲たち
「Billie Jean(ビリー・ジーン)」
リードシングルとして選ばれた本作は、当初ジョーンズの確信を得られませんでした。しかし、特徴的な長いドラムとベースのイントロは、後に20世紀ポップスの代表的なリズムパターンとして音楽史に刻まれることとなります。
「Thriller(スリラー)」
アルバムのタイトル曲には、徹底的なこだわりが注ぎ込まれました。ホラー映画の巨匠、ヴィンセント・プライスによる不気味な語りや、効果音へのこだわりは有名なエピソードとして残っています。エンジニアのブルース・スウェディーンが、犬の遠吠えを録音しようと奮闘した逸話は、制作陣の完璧を追求する姿勢を象徴しています。
ドキュメンタリー『スリラー40』
40周年を記念して制作されたドキュメンタリー『スリラー40』では、ジャーナリストのネルソン・ジョージが監督を務め、未公開のプライベートフィルムや貴重なアーカイブ映像、さらにはレコーディング関係者による証言など、『スリラー』の全貌に迫る内容となっています。
『スリラー』は、40年という時を経た今なお、世界中のアーティストに多大な影響を与え続けています。それは単なる商業的成功を超え、音楽表現の可能性を大きく広げた革新的作品としての評価が揺るぎないものとなっているからでしょう。ドキュメンタリー『スリラー40』は、この不朽の名作の魅力を改めて伝える、すべての音楽ファン必見の作品です。
『スリラー40』は、2024年11月17日日曜日・午後8:00からWOWOWで放送されます。
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